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フィービジネス
フィービジネスについて考えてみました。
2014年7月26日更新
第92話 フィービジネス |
設立ちゃん:ネットビジネスの収益方法にはどんなものがあるの? 博士:広告収入によるビジネス、マージンビジネス、フィービジネスの3つに分類されるかのう。 起業君:広告収入はわかるけど、他の二つを少し詳しく教えてください。 博士:マージンビジネスは、商品の仕入れ原価に粗利を上乗せして販売するものじゃよ。 設立ちゃん:それなら、小売業の収益構造と同じね。 博士:在庫を抱えるリスクがあるし、ライバルとの価格競争も厳しいから、利益率は決して高くないのう。それに、商品発送にかかる設備投資の負担もあり、売上が大きくなるほど利益率は下がる傾向にあると言われておる。 起業君:そうなんですか。 設立ちゃん:フィービジネスとは何? 博士:簡単に言うと、手数料を収入とするビジネスじゃな。 設立ちゃん:手数料? 博士:フィービジネスの場合、基本的に取引1件につき手数料収入を取れるから、取引件数が増えるほど、手数料収入も増える性質があるのう。 起業君:なるほどですね。 博士:手数料の決め方には、1件ずつの取引に対して固定の手数料を設定する定額型と、取引の金額に対して一定率を乗じた金額を手数料とする歩合型の2種類があるんじゃ。 設立ちゃん:ふんふん。 博士:歩合型のフィービジネスでは、商品やサービスの取扱高に乗じて手数料収入も増えていくため、起業家達は、この方式を採用した様々な新規事業を考案しようとしているようじゃのう。 設立ちゃん:例えば、どんな商品があるのかしら? 博士:最も恩恵を受けやすいのは、多額の資金を取引する金融ビジネスの世界じゃな。 起業君:金融ビジネスですか? 博士:欧米のヘッジファンド運用会社では、投資家から預かった資金の1~2%を年間のマネジメント・フィー、投資で得た利益の約20%を成功報酬として受け取ることが、標準的な収益体系になっているんじゃよ。 起業君:へえ~。 博士:日本では個人の顧客向けに力を入れているのが投資信託の販売で、購入時手数料と信託報酬の2種類で収入を得ているんじゃよ。 設立ちゃん:そうなんだあ。 博士:売り手と買い手の取引を仲介するビジネスの世界には、片手取引、両手取引という言葉があるんじゃ。 設立ちゃん:片手と両手? 博士:その典型例といえるのが、不動産業者の仲介手数料じゃ。例えば、3000万円の物件の手数料は96万円として、売り手または買い手どちらか一方と契約すれば片手取引96万円じゃが、同じ業者が、両方の仲介者となって取引を成立させると、両者からの手数料の合計192万円を受け取ることができて、これが両手取引と呼ばれているんじゃよ。 日本の不動産取引では、仲介業者の両手取引が認められているが、米国の仲介業者は、片手取引が主体に行われているんじゃ。 起業君:仲介といえば、オンライン上の仲介プラットフォームビジネスがありますよね。 設立ちゃん:ヤフオクもそうよね。 博士:ヤフオクの手数料体系は、出品者の場合、出品時の費用は無料だが、落札時に5.4%の取引手数料がかかるのう。 起業君:ヤフオクの主な収入源となるものですね。 博士:さらに落札者側にかかるコストとしては、代金の決済手数料がかかるんじゃ。 設立ちゃん:ふ~ん。 博士:また、有形の商品よりも、無形のサービスを仲介するサイトのほうが、手数料率は高く設定されているようじゃのう。買い物の代行、家の掃除、日曜大工など軽作業の仕事を仲介するサイトでは、依頼者が作業者に対して支払う料金の20%を手数料としているところもあるようじゃ。 設立ちゃん:それなら、仲介サイトを使わずに、作業者と直接取引をしたほうが、手数料分安く仕事を発注することができるんじゃない? 起業君:たしかにそうかもしれないけれど、仲介サイトの登録時に身元調査を行ったりするので、安全で優秀な人材を見つけやすいことが、手数料の価値となっているんじゃないでしょうか。 博士:プログラマー、デザイナー、ライターなどのフリーランスの仕事を仲介するプラットフォームでは、クライアントが支払う報酬に対して手数料をとっているものもあるのう。 設立ちゃん:手数料にもいろいろあるのね。 博士:広告収入に依存したビジネスと比較すると、歩合型のフィービジネスは取引件数の増加に連動して収益を伸ばしていくことができ、手数料率のさじ加減によっても、利益率をコントロールすることが可能なんじゃ。 その中でも、個人売買の売り手と買い手をオンラインで仲介するサービスは、各カテゴリーで増えていくことが予測されるのう。条件の合う相手との安全なマッチング方法や、取引代金を決済するための方法やコストの問題、適正な手数料体系の設定方法など、改良点はまだ多く残されているようじゃな。 稼げる!起業アイディアを発掘!のTOPへ戻る |