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ローカリスト
ローカリストについて考えてみました。
2014年7月2日更新
第88話 ローカリスト |
起業君:あ~残念! 設立ちゃん:どうしたの? 起業君:カドのお店が閉店するんですって。お気に入りだったんですよ。 設立ちゃん:そうなんだ。 博士:近頃では、大型のショッピングセンターや量販店、ネット通販など安くて便利な買い物の選択肢が増えて、地域の中小店舗から消費者の足が遠のいてしまっているのう。 設立ちゃん:たしかにそうね。 博士:しかし、地域の店が無くなると様々な弊害が生じてくるんじゃよ。 設立ちゃん:例えばどんなこと? 起業君:高齢者にとって徒歩圏の買い物ができなくなることは、買い物難民が増えてしまいますよね。 博士:他にも閉店による失業者の増加、税収の減少、人口の減少、地価の下落など地域経済が連鎖して悪くなっていくんじゃ。 設立ちゃん:それは大きな問題ね。 博士:そこで米国ではローカルビジネスの支援策として、バイローカル・キャンペーンと呼ばれる活動が普及してきているんじゃよ。 起業君:どんな活動なんですか? 博士:売上が本社へ吸い取られていく大手チェーンの店舗よりも、地域で独立経営をする店舗を利用することで、買い物に使った資金を地域内で流通させて、地元経済を活性化しようとする取り組みじゃ。 起業君:なるほど。 博士:消費者が、地元の商店で買い物して店が潰れるのを防ぐことは、経営者を助けるだけではなく、失業者を減らすことや、自治体の税金が増えることによって、市民の生活向上に繋がることが、経済学からも裏付けられるようになってきたんじゃよ。 設立ちゃん:ふんふん。 博士:こうした仕組みにより、各家庭が毎月の消費支出の10%をローカル店舗での買い物にシフトすることで、地域の雇用や経済を引き上げることができると試算されているいるんじゃよ。 起業君:地産地消ですね。 設立ちゃん:10%ならできそうよね。 博士:バイローカル団体が行うのは、地域の事業者を組織化して、具体的な販促マーケティングの方法を教えることや、会員業者が協力して販促キャンペーンを実施することじゃ。 起業君:たしかに全国チェーンの大企業では、自社で販売促進を行える体制が揃っているが、地域の中小業者は単独でマーケティングのアイデアを考え、それを実行することは難しいですよね。 設立ちゃん:団体に参加することで、ローカルビジネスの新境地を切り拓くのね。 博士:店の魅力や個性、購入特典を、消費者に伝えるための情報発信力や、広告宣伝に投じられる資金やマーケティングのノウハウは、大手に劣るのは仕方ないことじゃからな。 起業君:たしかに。 博士:バイローカル団体では各種の斬新な共同キャンペーンを打つことにより、会員店舗への送客を支援しているんじゃな。 設立ちゃん:それでも協賛となれば費用はかかるわよね? 博士:バイローカル団体には、地域経済を守るという大前提があるため、地元の自治体や新聞、テレビ、ラジオ等のメディア機関への協力要請もしやすく、キャンペーンの広告は、一般の企業よりも低予算、または無料で行えることが強みとなっているんじゃ。 設立ちゃん:そうなんだあ。 起業君:地元の自治体やメディア機関を利用することによって、そちらも活性化しますね。 博士:米国でもバイローカルキャンペーンは、地域の中小店舗が生き残るための新しい取り組みであり、具体的な手法やノウハウは開発途上の段階なんじゃ。地域で親しまれてきた店が無くなってから、後悔するのではなく、日頃から利用する機会を増やしていくことは、日本でも取り組むべき課題じゃな。 稼げる!起業アイディアを発掘!のTOPへ戻る |