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M&A
M&Aについて考えてみました。
2014年5月12日更新
第81話 M&A |
設立ちゃん:う~ん。 起業君:どうかしたのですか? 設立ちゃん:料理教室に通いたいので、ホームページ見ているのだけど‥。 起業君:なにか問題でも? 設立ちゃん:全てのページに関係のない電話会社のロゴがあるのよね。 起業君:それは、電話会社が買収したものだからですよ。 博士:企業の合併と買収によって事業を拡大していく経営モデルが、日本でも珍しくなくなってきたようじゃのう。 設立ちゃん:M&Aかあ。 博士:いまではグループ全体の売上高が 4,400億円を超す楽天も、創業時は6名からスタートして、株式公開をした後、多くの会社を買収することで、事業部門を増やしてきているんじゃよ。 設立ちゃん:そうなんだあ。 起業君:日本には 約400万もの企業があるけど、その大半はオーナー経営者のため、後継者がいなければ、社長の引退によって会社も廃業となってしまいますよね。 博士:売却もできる出口戦略を用意しておけば、投資家や金融機関からの評価を高めることになるし、買収先に経営が引き継がれて、従業員の雇用を守ることにも繋がるというわけじゃ。 設立ちゃん:どんなビジネスが高く評価されるのかしら? 博士:売上が数億円あっても買い手が付かない事業もあれば、売上がゼロでも、大手企業から莫大な金額で買収されるスモールビジネスもあるのう。 起業君:ポイントはなんですか? 博士:例えば、売上の伸び率や事業の粗利益率、会社の創業年数、顧客数、売上シェア、従業員の離職率などがあるのう。 設立ちゃん:ふんふん。 博士:オペレーションの難易度もポイントかのう。 設立ちゃん:どうして? 博士:高度な専門人材が必要な事業は、人材確保が大変なため、マイナスの評価なんじゃよ。 設立ちゃん:なるほどね。 博士:他には、経営者の収入も重視されているようじゃ。 起業君:確かに、経営者が薄給で働いている会社は儲かっていない感じがして、購入の対象としては敬遠されそうですよね。 博士:米国では高齢で引退する経営者から事業を買い取って、起業する人が増えているようじゃのう。 ファーストフードの飲食店やコンビニ、ハウスクリーニングのサービスなど、高度な技術が無くても、仕事を引き継ぎやすい事業が、買い手が付きやすいスモールビジネスといえるじゃろう。製造業だと機械や設備などの資産が過大となり、売値も高くなってしまうからのう。 起業君:なるほどですね。 博士:ゼロから事業を立ち上げるのと、既に軌道に乗っている事業を引き継ぐのでは、後者のほうが、銀行融資を受けやすいことも、スモールビジネスの売買が活発になっている理由の一つじゃのう。 起業君:大手企業の場合はどうですか? 博士:大手企業は、社内で研究開発を進めるよりも、関連の技術やノウハウを持つ新興企業を買収したほうが、新製品や新サービスのリリースを早めることができるのう。 グーグルも、新興企業を買収することには貪欲で、そこで取得した技術から新サービスを次々と立ち上げてきたんじゃ。 起業君:ふ~ん。 博士:グーグルが最近の買収対象としているのが、ロボット技術を開発している新興企業じゃ。東京大学OBが設立した会社で、災害対応ロボットを開発している会社も買収しておる。 起業君:そういえば先日、オバマ大統領が来日した時にも見学していましたね。災害時に、人間が出入りできない場所での作業を想定した機能が、各種組み込まれているんですよね。 博士:M&Aの利点は、ビジネスをゼロから育てていく時間を省いて、有望事業のノウハウや顧客などを取り込めることにあるんじゃ。反面、買収先との人間関係が難しいなどの理由で、日本の企業風土に馴染まないと指摘されることもあったが、いまは終身雇用の時代ではなくなっていることから、M&Aを肯定的に捉える風潮が濃くなっているのう。 起業君:成功すれば会社の寿命を延ばすことができて、従業員の雇用や待遇改善にも繋がるということですね。 博士:大切なことは、お互いの相性や、将来の目指すべき方向性がピタリと合う相手を見つけるということじゃな。 稼げる!起業アイディアを発掘!のTOPへ戻る |