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3D歯科
3D歯科について考えてみました。
2013年11月5日更新
第63話 3D歯科 |
設立ちゃん:3Dプリンターって、珍しくなくなったわね。 起業君:最初に聞いた時はすごいと思いましたよね。 設立ちゃん:でも、今なら電器店で20万円以下の金額で個人でも買えるようになったわ。 起業君:組立てキットなら5万円台もありますよ。さすがに精密な物は無理ですけどね。 博士:医療分野で、3Dプリンターを利用しようとする動きが活発なようじゃな。 設立ちゃん:医療分野? 博士:病気や事故で損傷した身体の一部を、3Dプリンターで修復する技術じゃ。 一部は既に実用化されておるんじゃよ。 起業君:詳しく教えてください。 博士:ストラタシス社とフィラデルフィアの病院では先天性多発性関節拘縮症という難病が原因で、手足の関節を上手く動かせない幼児のためにロボット型の外骨格補助具を、3Dプリンターで作ったんじゃ。 身体に装着する補助具は体のサイズに合わせるためオーダーメイドで製作する必要があるんじゃが、3Dプリンターを使えばそれを容易に実現することが可能で、身体の成長によってサイズを変えていくこともできるようじゃ。 起業君:なるほど。 博士:また、オランダの会社では人工の頭蓋骨や顎の骨を作る3D造形の技術を開発していて、患者のCTスキャン・データに基づいた人口骨を3Dプリンターで作成する方法を開発したんじゃ。 素材はチタンだそうじゃ。 起業君:へえ~。 博士:それまでの手術は、欠損部分を医療用のセメントやメッシュで修復していくために、執刀医には高度な技量が求められ、患者側のリスクも大きかったんじゃが、3Dプリンターを使うことで、欠損した頭蓋骨にサイズがピタリと合った人工骨を装着することが可能になったんじゃ。 起業君:すごいですね。 博士:安全性のテストを重ねて、国の承認を受けないと医療機器として商品化することができないんじゃが、技術はどんどん進んでいるということじゃのう。 設立ちゃん:私達も3Dプリンターで治療してもらう日がくるのかしら? 博士:医療の現場で、最も3Dプリンターが普及しているのは歯科治療の分野じゃのう。 設立ちゃん:歯医者さん? 博士:米国では、既に多くの歯科クリニックで3Dプリンターを使用したインプラントや入れ歯を作っておるぞ。 スキャナーで患者の歯ならびをすべて数値化して、インプラントや義歯を作るから、フィット感が抜群のようじゃ。 設立ちゃん:スキャンして型取りができるなんて、いいわね。 起業君:そうそう。普通、歯形を粘土状の物質で取ってますよね。時間もかかるし、結構大変だった気がします。 博士:ストラタシス社が歯科向けに開発したシステムは、患者の歯型をハンディタイプのスキャナーで電子的に採取した後、CADファイルとして3Dプリンターに転送して、高品質の義歯を出力することができるそうじゃよ。 歯科専用の出力材料がカートリッジに付属していて、1つのカートリッジで、20人分の義歯を作ることができるんじゃ。 設立ちゃん:じゃあ、診察したその日のうちに、義歯を入れてもらうことも可能になりそうね。 博士:価格も日本円で400万円程度だし、設置するスペースも1メートル四方あれば充分なため、小規模な歯科クリニックでも導入することが可能なようじゃ。 起業君:でもそうなると、歯科技工士の人の仕事が無くなってしまいませんか? 博士:いや、そうでもないんじゃよ。3D技術による新たな歯の治療方法は次々と開発されているため、これからはCADの知識を持った歯科技工士が求められるようになり、さらに高度な専門職になっていくことが予測されておるんじゃ。 設立ちゃん:CADを使いこなせないとだめってこと? 博士:米ミネソタ州には各種の3Dシステムを導入した歯科技工所があり、クリニックの歯科医が採取した患者の歯型データに基づき、総入れ歯、部分入れ歯、被せ物のクラウン、矯正用のマウスピースなどを3Dプリンターで製作しておる。 デジタル化された最新の歯科治療では、3D造形のハードウエアとソフトウエアに加えて、CADを使いこなせるスペシャリストがいないと上手くいかないんじゃ。 設立ちゃん:なるほどねえ。 博士:デンタルCADテクニシャンと呼ばれる人たちは、歯科用CADソフトの基本的な操作だけでなく、CADによる義歯のデザインまでを担当しているんじゃ。 起業君:今後3Dプリンターによって日用雑貨から、家電製品、自動車、住宅、あらゆる分野で、製造工程の飛躍的な進化がみられそうですね。 稼げる!起業アイディアを発掘!のTOPへ戻る |